突然ですが、歩くときにカラダのどの部分を使って歩いていると思いますか??
・
・
・
・
・
・
もしかして脚だけで歩いていると思っていませんか??
「歩くなんて脚で行なっているに決まっているでしょ!」
と思ってしまった方は要注意。
「歩く」という動きは、頭のてっぺんから、手の先・足の先から、胴体部分までを含めた全身の動きの連動性の中で行われるものなのです。
どういうことなのか、簡単にご説明しましょう。
歩き方が良くなると、脚が長く見える!
歩いている姿が美しい方を見ていると何となく脚が長く見えませんか?
脚を長く見せられるかどうかは、「お腹の筋肉をうまく働かせながら」「骨盤の動きを適切に引き出せているか」どうかにかかっています。
骨盤のひねりを引き出すことができると、腰椎部分にもひねりの動きが波及し、その動きがみぞおち部分まで繋がります。このみぞおち部分を境にひねりの向きが変わるため、腕は脚と逆の方向に振られるのです。
脚の動きがみぞおち部分までつながって見えるようになると、「骨格」としての脚は股関節の部分までであっても、「動き」としてはみぞおち部分まで脚が入り込むので、脚が長く見えるようになります。
逆に、お腹の力が抜け、お尻を突き出したような状態で歩いていると、骨盤のねじれが腰椎あたりで途絶えてしまうため、結果的に骨盤の動きも小さくなり、脚が短く見えてしまうのです。すると残念ながら、ハイヒールを履こうが脚が長く見えることはありません…
颯爽と美しく歩いている方は、お腹がうまく使えている上、自然とお尻と太ももの裏、内ももの筋肉をメインエンジンとして使って歩いています。すると骨盤も立ち上がり、歩きながら同時に良い姿勢へと変化していくのです。
体幹部分のねじれは、カラダを細く魅せる!
ここでは真正面から見たときの全身のライン、その線の細さとして考えてみます。
もし近くに鏡があれば、鏡に対してカラダを真正面に向けてまっすぐ立ってみましょう。(なければ想像してみてください。)
この状態はあなたの身体の横幅が最も広く見える状態となります。体幹部分が全くねじれることなく歩くと、この横幅を真正面から来た方に向かって見せるような形になります。
次に脚を前後に開いて、真正面を向いていた下腹部が少し横を向くように骨盤をひねってみましょう。すると腰の部分がねじれた分、真正面から見ると腰幅が狭く、薄く見えるようになったのがわかりますか?
歩くときにはこれに対応して肩の部分も逆方向にねじれるので、同じように肩幅も狭く薄く見えるようになります。このように体幹部分がねじれる歩き方をしていると前後から見た場合に、線が細く見えやすい歩き方となるのです。雑巾を絞ったような状態をイメージするとわかりやすいかと思いますが、絞られた分だけ細く見えるようになるということです。
さらにこのようなねじれを歩きながら繰り返していると、腹筋の一つである「腹横筋」「腹斜筋」が常日頃から働くようになります。これらは「お腹周りのくびれを作る筋肉」でもあります。
動きの見た目だけでなく、体型もシェイプアップされやすくなる!
人は一日に8000歩程度歩きます。本来あるべき身体の構造と機能に沿った歩き方ができていると、体幹部分のインナーマッスルを中心に腹筋の活動が非常に活性化されます。
「歩き方を変える」ということは、「毎日の8000歩をお腹とお尻を引き締めながら全身の代謝を高めるエクササイズに変える」ということでもあります。すると歩き方、そして姿勢が美しくなる上に「お腹のくびれづくり」そして「ヒップアップ」にもつながるのです!
体型が崩れ始めると、トレーニングをして何とか元に戻そうと考える方がほとんどですが、トレーニングそのものの効果は一時的であり、継続して実施していないとすぐに元に戻ってしまうものです。反面、「歩く」という動作は日常的に常日頃から行うものなので、この歩き方が適切なものに変われば、この歩く一歩一歩がトレーニングの役割を果たしてくれるようになります。これほど効果的なエクササイズはないのではないでしょうか?
どんどん歩きたくなってくる!
歩き方が変わってくると、否が応でもご家族や周囲の方が気付き始めます。
カラダ Design Lab.®︎にお越しの方にお聞きしていると、「歩き方が良くなったね!」と家族に褒めてもらえたり、「身体が軽そうだね!」と同僚の方に言われたり。さらには、「歩き方を教えて!」なんて尋ねられることもあるそうです。
特に歩き方にコンプレックスを抱えているほど、その変化は大きくなりますので、すぐに周囲の方が気付きます。褒められるので、歩くのがうれしく、楽しくなっていきますよ。
次はあなたがみんなのお手本に。
この「颯爽とした」「美しく」「スムーズな」歩き方は、一つ一つのステップをしっかりと積み上げていくことで、誰でも手に入れられるものです。もちろん努力が必要な場面もあります。カラダに抱えた癖や後遺症などの状態によっては時間がかかる場合もあります。しかし、カラダの癖を捉え修正した上で、美しく歩くためのポイントを一つずつ身につけていけば必ず歩き方は変わります!
次は是非、あなたが周囲の方の「美しい歩き方の見本」になってください♪
カラダ Design Lab.®︎
代表 堤 和也
記事執筆者
堤 和也 【カラダ Design Walking創設者】【カラダ Design Lab.代表】 【理学療法士】
人が主体的に生きていく上で欠かすことのできない『運動』という共通項に対して、誰もがいくつになってもそれぞれが自分らしく生きていける身体を作り上げることのできる世の中を目指しています。