「インナーマッスル」が昨今、様々なところで注目されていますよね。
インナーマッスルがうまく使えると、
・代謝が良くなったり、
・痩せやすくなったり、
・便秘が解消されたり、
・体温が上昇したり、
・身体が楽に動くようになったり、
・怪我をしにくくなったり、 など
様々な良い効果がありますが、このインナーマッスルとウォーキングにはどのような関係があるのでしょうか?
インナーマッスルとは?
インナーマッスルとは、「身体の深いところ(インナー)にある筋肉(マッスル)」のことです。逆に「身体の表面(外側:アウター)に近いところにある筋肉」を「アウターマッスル」と呼びます。
アウターマッスルとは、簡単に言うとボディービルダーが見せる隆々の筋肉のことで、ウエイトトレーニングで鍛えやすい筋肉です。インナーマッスルは、身体の深いところにあるため、表面からは見えにくく動きも感じにくいのですが、その機能はアウターマッスル以上に重要です。
インナーマッスルは小さな筋肉が多く、骨や関節に近いところで関節を安定させるだけでなく、細かな動きを微調整しています。それに対して、アウターマッスルは一つ一つの筋肉のボリュームが大きく、力強く、速い動きを作り上げる反面、動きが荒くなりがちです。それぞれ役割が異なり、別々に働いているように思えるこれら2種類の筋肉ですが、実はインナーマッスルがうまく働いていないと、アウターマッスルもうまく扱いこなせないのです。
インナーマッスルが使えていない状態のままだと、アウターマッスル優位となり、筋肉は凝り固まりやすく、非常に動きにくく、身体への負担も大きい動きになってしまいます。このインナーマッスルは、どうすればうまく使えるようになるのでしょうか?
インナーマッスルをうまく使うには?
①アウターマッスルに入りすぎた力を抜き、筋肉を緩める。
普段から筋肉をフニャフニャに柔らかい状態を保てるようになることを目指しましょう。そのためにも、「身体が硬くなっているなー」と感じた時には、身体や筋肉を揺らして緩めてあげると効果的です。
筋肉がなぜコリ固まるのか、どうすればそのコリを解消させされるのかを深く学びたい方は是非下記リンクを参考にしてみてください。
②インナーマッスルがうまく働くために必要な体幹の柔軟性・動きを引き出す。
活性化させたいインナーマッスルが沢山ある体幹部分と体幹に近い関節(肩甲骨や骨盤・股関節)の動きが乏しいと、インナーマッスルを使うエクササイズを実施したとしても効果はその場限りとなってしまいやすくなります。できるだけ体幹に近い関節は大きな可動域を保ち、その大きな可動域を自由自在に操れるようになると自然とインナーマッスルが扱いやすい身体へと変化していきます。
③アウターマッスルに頼りすぎている身体の使い方をやめる。
アウターマッスルに頼りすぎた動きをやめ、インナーマッスルを使いこなした姿勢・動きを身につけるためには身体や姿勢・動きの中に「軸」を作り出し、様々な場面でその軸をキープ、意識しながら動けるようになることが必要です。「軸」とは「人体における無駄のない最適な力の通り道」と理解しておきましょう。
④インナーマッスルが優位に活動する身体の使い方を身につける。
インナーマッスルが優位に支えている身体の使い方とは、「手足の末端ではなく、重心をうまくコントロールしつつ身体の芯からうまく力と動きを引き出す」ことができている状態です。
これらができるようになってくると自然とインナーマッスルを優位に使える身体に切り替わっていきます。インナーマッスルが優位に使えているときとは、力感(力が入っている感覚)が少ないにも関わらず大きな力が出せているようなときです。楽に力強く動ける状態を目指しましょう。
歩き方一つで筋肉の働きも変わる。
さて、本題のウォーキングとインナーマッスルとの関わりです。
インナーマッスルを最大限に活かして歩くことができると、歩くという一見単純に見えるような動作でもお腹周りを引き締めつつも、骨盤や背骨を大きくひねりながら、しなやかな身体の動きが引き出されていきます。するとみぞおちから股関節へとつながる『大腰筋』、骨盤から膝裏へつながる『ハムストリングス』をうまく使って歩くことができるようになり、「歩く」という動作が効率よく行えるようになる上、動きがダイナミックになっていきます。
逆に、身体のひねりが少なく、歩幅も腕の振りも小さい場合は、背骨や骨盤の柔軟性が乏しいだけではなく、アウターマッスルで体幹を固めてしまっているような状態へ陥りやすくなります。そうなるとインナーマッスルはうまく機能せず、歩き方も非効率で疲れやすく、様々な痛みを生じさせてしまう場合もあるのです。
カラダ Design Walkingでは、カラダのしなやかさと、インナーマッスルを活性化させる方法を身につけながら、歩き方を変えていきます。
そして常にインナーマッスルを活性化させながら歩くことができるようになることで、アウターマッスルを固まらせず、常に柔らかくしなやかな身体を手に入れることができるようにもなるのです。歩き方は綺麗になり疲れにくくなるので、気持ちよく歩けるようになっていきますよ。
カラダ Design Lab.®︎
代表 堤 和也
記事執筆者
堤 和也 【カラダ Design Walking創設者】【カラダ Design Lab.代表】 【理学療法士】
人が主体的に生きていく上で欠かすことのできない『運動』という共通項に対して、誰もがいくつになってもそれぞれが自分らしく生きていける身体を作り上げることのできる世の中を目指しています。